家族葬について|鶴ヶ島の家族葬・お葬式に役立つ豆知識
家族葬とはそもそも?
昨今の葬儀形態でよく耳にする『家族葬』メディア、雑誌に大きく取り上げられ、そして近年ではセレモニーホールの看板などにも大きく標記され『家族葬』の単語が独り歩きをしているように感じられます。
では、皆さんがよく耳にする『家族葬』の明確な答えは何なのでしょうか。
読んで字のごとく家族だけで葬儀を執り行わなければいけないのか?
お通夜はせずにご葬儀のみ1日葬として家族だけで葬儀を執り行わなければいけないのか?
どのくらいの人数規模(出席者)で行うものなのか?
などなど
結論から言うと家族葬には明確な定義は有りません。これが答えです。
一般的には家族、親戚のみ、若しくは家族、親戚と親しい友人・知人が少人数集まって葬儀を執り行う、小規模なお葬式の事を指します。
家族葬は一般のお葬式と同様にお坊さん若しくは神主など宗教者をお呼びして寺院、葬祭場、セレモニーホールなどで執り行われ、数名から30名程度がご葬儀に参列されるケースが多いようです。
そして近年では家族葬で葬儀を執り行うご家族は年々増加をしており、2020年のコロナ禍を境に急増をしております。株式会社 鎌倉新書が運営する葬儀社紹介ポータルサイト『いい葬儀』が2020年に約2,000人を対象に行った調査で、関わった葬儀の種類についてきいたところ、『家族葬』と回答したご家族は全体の約41%に上りました。2015年の同調査では『家族葬』と回答したご家族は31.3%だったこともあり、ここ数年で家族葬が急増したことがわかります。
主な葬儀の種類と特徴
では、家族葬以外に葬儀の形式にはどのようなスタイルが有るのでしょうか。主な葬儀の種類と特徴をおさらいしましょう。
① 一般葬
家族や親族以外にも仕事関係や近所の人など一般的な付き合いをしている人たち全てに訃報案内を回し、生前故人との関わりのあった多くの人達に参列をしてもらうスタイルとなります。現役でお仕事をされていた方が急逝された場合、もしくは自営業などの方が亡くなった場合、一般葬のスタイルが多いようです。
② 密葬
まず、遺族、親族親しい人達だけで小規模なご葬儀を執り行い、後日、一般の参列者を招いた『本葬』を行う葬儀形式の事。密葬・本葬は二つの単語ではありますが、ニコイチの言葉となります。
③ 直葬(火葬式)
セレモニーホールを使用せず、祭壇や供花などを飾らずに通夜・葬儀など儀式的な事も一切行わず、近親者のみで火葬だけを行うお見送りの仕方です。故人様が安置されている病院または老人施設から直接火葬場へ搬送をするため『直葬』と言われていますが、実際のところは病院から葬儀社が運営している安置施設を経由して火葬場へ向かうケースがほとんどです。
また、ご家族の要望で火葬場(炉前)へ宗教者を招いてお経を読んでもらうことも出来ることから『火葬式』と呼ばれることもあります。
大幅に費用を抑えられるメリットがある一方、お別れまでの時間が短いといのと儀式を一切執り行わないので残された遺族は、後々気持ちの区切り、整理がつかないなどと後悔も多く、改めて49日法要の際に、寺院に依頼をし、お戒名を頂き、懇ろにご供養しなおすケースも少なくありません。
④ 社葬・合同葬
社葬について会社組織の代表取締役および会長が亡くなった場合に実施をする葬儀形態です。葬儀委員会の設置を行い、事前準備及び直接の運営にあたります。
社葬はほかの葬儀形態と異なり、数多くの人的サポートそして多岐に渡る決定事項などが求められます。
会社組織での葬儀は取引先、クライアント(顧客)からこれから先の会社組織に見極められる非常に大事な催事ともなります。
また、合同葬は遺族(個人)と法人(企業)双方が合同で葬儀を主催運営します。
⑤ 樹木葬・海洋葬
海洋葬とは火葬の後、お骨を粉末状にして海に撒く葬法の事を指します。他にも山林や思い出の地へ散骨をすることもあります。
近年では、墓地のスペースが限られており、新たの墓地を確保する事が難しい状況が続いています。また、一般的な墓地に比べて費用がかからないため、経済的負担も軽減され、多くの人に受け入れられています。
また、樹木葬は緑豊かな大地へお骨を還す事を主旨とし、樹木の下に納骨をいたします。
昨今では上記以外にも、故人を送る方法は多様化をしていきており宇宙葬という散骨方法が有り、故人の遺灰を収めたカプセルをロケットに乗せ宇宙空間に打ち上げる新しい散骨の形態です。
国際宇宙連盟では、地上から100キロを宇宙空間と大気圏の境界線と定義しており、宇宙葬は、100キロを超えた宇宙空間までロケット・人工衛星を打ち上げます。また、月面に遺骨カプセルを運んだり、宇宙空間を永遠に飛び続けるなど21世紀ならではの埋葬の仕方も近年人気をよんでいます。
費用的には約100~120万円程度かかります。
上記5項目が『家族葬』以外のお見送りの仕方となります。
それではお話を戻し、家族葬で葬儀を執り行う場合、参列者(出席者)の範囲は家族みで行う場合もありますし、故人と親しかった友人や親せきに参列していただくのも良いかと思いますが、一番大事なことは、ご家族が故人をどのように送り出したいのか、などの点を重要視して葬儀の出席者を考えます。参列者の人数が多ければ多いほど、葬儀費用がかさんだり、参列者へのご挨拶、対応が増えたりと、ご遺族にかかる負担が増える傾向にあります。
後に述べる家族葬のメリット・デメリットを参考にしてみてください。
家族葬での葬儀を行う費用の相場は?
毎年増加をしている家族葬ですが、葬儀を執り行うのにいったいどのくらいの費用がかかるのでしょうか?
株式会社 鎌倉新書が運営する葬儀社紹介ポータルサイト『いい葬儀』が行った『お葬式に関する全国調査2022年』によると葬儀費・飲食接待費・返礼品費を含めた家族葬の平均は99万5000円です。
参列者数は10名から30名程度が多く、詳細内訳は葬儀費用が67万3200円、飲食接待費が15万3500円、返礼品費用が、16万8300円になります。一方、一般葬は平均150万8500円で家族葬にかかる費用より50万円程を上回る結果となりました。
家族葬は参列をする人数が少ない分、一般葬より広いセレモニーホールを借りる必要もなく、飲食接待費、返礼品費用なども費用的に抑えられるケースが多い事が数字上見て取れます。しかしながら家族葬と比べて一般葬は参列者が多くお香典が多数集まる為、それをお香典収入とし、葬儀にかかる費用の一部に補填することが出来る為、実質的に家族葬でかかる費用とあまり変わらない場合もあります。
また、上記費用のほかに宗教者への謝礼(お布施など)は通夜・葬儀の読経料にくわえ戒名授与のお礼として、宗教者へご遺族から直接お渡ししていただきます。感謝の気持ちを表すお布施は、金額に決まりはありません。一概にはいくらとは言えませんが、地域にもよりますが、20万円から30万円前後が平均と言われております。また、お寺の格式、お戒名のランクによりお布施の額は大きく開きがあるようです。また、寺院にもよりますがお布施とは別に、お車料、お膳料などが必要になるケースもあります。
家族葬のメリット
この項目では家族葬で葬儀を執り行った場合のメリットにフォーカスしていきたいと思います。まず、家族葬の最大のメリットは前述のとおり葬儀費用が一般葬と比較をして抑えられる事です。一般葬に比べ家族葬は参列者が少ないため、飲食接待費、返礼品費用が多くはかからなく経費の軽減につながり全体の葬儀費用をおさえる事が大きなメリットの一つと言えるでしょう。2つ目のメリットは喪主の精神的負担の軽減です。
葬儀に参列される方はほぼ、近しい気心の知れた親族、友人が中心です。そのため参列された一般の方たち、会社、ご近所関係へのご挨拶、接待に喪主が追われることがなく限られた時間の中、故人とゆっくりお別れをすることが出来ます。また、家族葬は小規模な葬儀の為、故人が遺言で残した葬儀のかたち、家族の個性の反映した葬儀を現実にしやすいメリットもあります。そして、葬儀後のご近所へのご挨拶まわり、お供花、弔電を頂いた方へのお礼状の作成、香典返しの手配など様々な対応が割愛されるのも喪主への精神的な負担の軽減となる事でしょう。
家族葬のデメリット
この項目では家族葬のデメリットについて説明をしてまいります。
家族葬での訃報案内は(葬儀日時、セレモニーホールの場所等の案内)基本的に限られた遺族親族とごく少数の友人などに絞られてしまいます。その為、最後のお見送りを希望していた方には訃報案内が届かず、最後のお別れをする事が出来ず、悔いを残してしまう方も少なくはないでしょう。特に故人と仕事関係で親しかった人については、家族は故人との親交を全く知らないことが多く、後々に訃報を知り気分を害してしまった…などというケースもあります。
さらに『葬儀に参列が出来なかったのでお別れを言いたい』『お世話になったのでお骨の前へお線香をおたむけしたい』などと、ご自宅へ昼夜問わず訪問される一般弔問客もいます。自宅へ来られますので喪主1人が対応するケースがほとんどなので、面識のないお客様を相手にしなければならず喪主の負担となり、また、連絡が無く突然の訪問客にも対応をしなければいけない為、かなりの精神的負担になってしまう事でしょう。
故人とゆっくり向き合い、最後のお別れの時間を家族だけで過ごそうと選んだものの、実際は十分に時間を確保できず、故人と満足に向き合えないまま慌ただしく家族葬を終えてしまう方も少なくは有りません。葬儀後に故人の死と向き合いお葬式を振り返ると『本当に家族葬で良かったのか』と不安を感じたり後悔をされる方も少なくはありません。ご葬儀はたった一回限りのやり直しのきかない大切な儀式ですので、『最近の葬儀はほとんどが家族葬だから、うちも家族葬で』などと安直には考えず故人にあったお見送りの仕方を残されたご家族がしっかりと考え、悔いのない葬儀を執り行いましょう。
まとめ
家族葬には明確な定義はなく、一般的には家族、親戚のみ、もしくは家族、親戚と親しい友人・知人が少人数で集まって葬儀を執り行う、小規模なお葬式の事を指します。一般のお葬式と同様にお坊さん若しくは神主など宗教者をお呼びして寺院、葬祭場、セレモニーホールなどで執り行われ、数名から30名程度がご葬儀に参列されるケースが多いです。
近年では家族葬で葬儀を執り行うご家族は年々増加をしており、2020年には葬儀全体の41%が家族葬として執り行っており日本国民の約半数は家族葬で大切な方をお見送りしているのが現状です。
お呼びする参列者の人数制限に決まりはなく、家族は勿論のこと、故人と親しかった友人や親せきにも参列してもらうケースも多く、ご家族が故人をどのように送り出したいのかなどの点を重要視して、葬儀の出席者、規模を考えます。
家族葬にはメリットとデメリットがあります。
メリットとしては、家族葬は一般葬と比較し全体の葬儀費用が抑えられることが挙げられます。参列者が少ない分、飲食接待費や返礼品費用が多くかからなく、経費の軽減につながります。また、喪主は参列された一般の方たちや会社、ご近所関係へのご挨拶、接待に喪主が追われることがなく、限られた時間の中、故人とゆっくりお別れをすることが出来ます。葬儀後にはご近所へのご挨拶まわり、ご供花、弔電を頂いた方へのお礼状の作成、香典返しの手配など様々な対応が割愛されるのも喪主への大きな精神的な負担の軽減となる事でしょう。
相反しデメリットの部分も大きく、家族葬は参列者(出席者)を限定する為、訃報の案内は(葬儀日時、セレモニーホールの場所等の案内)基本的に限られた遺族親族とごく少数の友人などに絞られてしまいます。その為、最後のお見送りを希望していた方には訃報の案内が届かず、最後のお別れをする事が出来ず、悔いを残してしまう人がいるのも事実でしょう。
さらに『葬儀に参列が出来なかったのでお骨の前へお線香をおたむけしたい』などと、ご自宅へ昼夜問わず訪問される一般弔問客もいます。自宅へ来られたお客様を喪主1人が対応するケースがほとんどなので、面識のないお客様を相手にしなければならず喪主の負担となりまた、連絡が無く突然の訪問客にも対応をしなければいけない為、かなりの精神的負担になってしまう事が最大のデメリットと思われます。
葬儀後に故人の死と向き合いお葬式を振り返ると『本当に家族葬で良かったのか』と不安に感じたり後悔をされる方も少なくはありません。
ご葬儀はたった一回限りのやり直しのきかない大切な儀式ですので、『最近のご葬儀はほとんどが家族葬だから、うちも家族葬で』などと安直には考えず、故人にあったお見送りの仕方を残されたご家族がしっかりと考え悔いのない葬儀を執り行いましょう。