数珠について|鶴ヶ島の家族葬・お葬式に役立つ豆知識
- 1. 仏教徒にとっては忘れられない必需品
- 2. 珠数の功徳
- 3. 珠数の起源
- 3.1. 各宗派の数珠の特徴
- 3.1.1. 天台宗
- 3.1.2. 真言宗
- 3.1.3. 浄土宗・時宗
- 3.1.4. 浄土真宗
- 3.1.5. 曹洞宗
- 3.1.6. 日蓮宗
- 4. 珠数の選び方
- 4.1. 珠数を買う際のポイントは?
- 4.2. 数珠についてのQ&A
- 4.2.1. Q1.「本式数珠」「略式数珠」とは何ですか?
- 4.2.2. Q2.腕輪念珠やパワーストーンのブレスレットで数珠の代用はできますか?
- 4.2.3. Q3.男性用・女性用の数珠を混同して使えますか?
- 4.2.4. Q4.価格にも差がありますが、高価なほうが良いですか?
- 4.2.5. Q5.木の数珠や石の数珠、素材はどう選ぶ?
- 4.3. 数珠って本当に必要?
- 4.3.1. 数珠は社会人の必須アイテム
- 4.3.2. 数珠は自分専用のものを
- 5. 数珠・念珠の素材
- 5.1. 木製品・木の実・香木の素材
- 5.1.1. 星月菩提樹
- 5.1.2. 縞黒檀
- 5.1.3. 黒檀
- 5.1.4. 紫檀
- 5.1.5. 栴檀
- 5.1.6. 鉄刀木
- 5.1.7. シャム柿
- 5.1.8. 屋久杉
- 5.1.9. 白檀
- 5.2. 天然石の素材
- 5.2.1. 虎目石(タイガーアイ)
- 5.2.2. オニキス
- 5.2.3. 瑪瑙
- 5.2.4. ヘマタイト
- 5.2.5. 本水晶
- 5.2.6. 紫水晶
- 5.2.7. 天然水晶
- 5.2.8. 琥珀
- 5.2.9. 珊瑚
仏教徒にとっては忘れられない必需品
お仏壇に向かって拝礼するときや お葬式、法事、お彼岸のお墓参りの時に手にするのが数珠です珠数とも書き、念珠とも呼びます。もともとは念仏を唱える際に、何回唱えたかを数えるため一声ごとに一玉づつ操って用いられていました。
珠数の球の数は108個が基本となっています。というのは、私たちの心が108にも動き、変わり、乱れるということからで、これを108煩悩といっています。しかし、実際私たちが数珠の珠の数は、108以外にも、持ちやすいように半分の54、またはその半分の27、108個にちなんだ18などいろいろな形式があります。珠には、親玉といわれ、房のついているT字型の穴のあいているものがあり、これが数珠の中心となります。丸く輪になっているのは、仏の心を私たちの心の中に通し、信が丸く素直になる事を意味しています。
珠数の功徳
珠数にはいったいどのような功徳があるのでしょうか。
廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)の風が吹き荒れていた明治の頃、曹洞宗の官長だった有獏山禅師は、馬車に1台もの珠を買ってきて、出会う人ごとに「仏教を信じなされ、幸福を与え、身を護る数珠でござる」と、該当伝道したそうです。
珠数には如意宝珠のような除災招福の神力があるとされ、持っているだけで魔除けになるのです。また、もろもろの願いが叶いますようにと、昔から珠数には、表から口という字、裏からは十と読める「叶う結び」と言う紐の結び方があります。信仰を深めていくには、まず何よりも念じることが大切なのです。
珠数の起源
昔、お釈迦様が、国中に疫病が流行って困っていた難陀国の王に「百八の木槵子(もくけんし)の実をつないで、いつも手に心から三宝(仏・法・僧)の名を唱えなさい。そうすれば煩悩が消え、災いもなくなります。心身も楽になるでしょう」と語ったことが「仏説木槵子経」に説かれています。国王はそれを聞いて依頼、いつも数珠を手にして、毎日念仏を唱えました。すると、悪病もたちまち退散して人々は幸せになりました。その後、この珠数に数の概念や、一つ一つの珠に意味づけがされ、経典にも説かれて、仏教の法具として欠くべかざるものになっていきました。仏教が日本に伝来した時に、数珠も一緒に伝わってきました。正倉院には、聖徳太子が愛用していた蜻蛉玉(とんぼたま)金剛子の数珠や、聖武天皇の遺品である水晶と琥珀の念珠の二連が現存しています。すなわち、天平年間には数珠が伝えられていた事になります。それが仏具として僧侶以外の一般の人々にも親しまれるようになったのは、鎌倉時代以降のことです。現在の数珠は宗派によってもそのかたちが違っています。
各宗派の数珠の特徴
天台宗
平珠が多い。主珠108個。親玉1個、四天4個で構成され、2本の房にはそれぞれ、平珠20個、丸珠10個がつけられています。
真言宗
珠数の持つ意味を重要視している真言宗では、108という数を金剛界の百八尊、親玉は大日如来の智慧を表し、四天は宇宙を表現した曼荼羅の四方四仏という解釈をしています。
浄土宗・時宗
僧侶が儀式のときに使う荘厳数珠、数取りの出来る日課数珠、大勢で称える百万遍数珠などがある。日課数珠には二連の輪違いの数珠が多く用いられています。
浄土真宗
念仏を唱える事を行とは考えてないので、真宗には数取りができない「蓮如結び」という紐の結び方があります。
曹洞宗
禅宗では「出入りの息を持って念珠となす」という姿勢があり、座禅を重んじているため珠数の作法に規定がない。また、数珠に環がついているものが多いです。
日蓮宗
他の宗派にない祈祷用の数珠が多い。特に房の組み方と寸法が多宗派と異なります。
珠数の選び方
珠数を買う際のポイントは?
いざ、数珠を買おうとなっても、どのような数珠を選んだら良いのか、迷う方が多いと思います。
数珠には、大きく分けて『本式数珠』と『略式数珠』があります。『本式数珠』はそれぞれの宗派の正式な数珠であり、『略式数珠』は、宗派にこだわりなくお使いいただける略式の数珠です。ご自身の宗派の正式なものを持つことが理想ですが、現在は初めて自分の数珠を買う方が多く、略式数珠を選ぶ人が多いようです。
数珠選びには、必ずしも高価な数珠にこだわる必要はありません。一番大切な事は、ご自身が御仏やご先祖様を尊ぶ心です。
また、 “愛着を持つ”ということも大切なポイントです。せっかくのご自分だけのお守りですので、気に入った色や材質の数珠をお選びください。
数珠についてのQ&A
Q1.「本式数珠」「略式数珠」とは何ですか?
〈回答〉
「本式数珠」とは、各宗派ごとの正式な数珠です。「略式数珠」とは、日蓮宗以外の、どの宗派でもお使い頂けるよう略式化された数珠です。
最近は略式数珠を持たれる方が大半ですが、もし、ご自身の宗派をご存知なら「本式数珠」をお奨めします。
Q2.腕輪念珠やパワーストーンのブレスレットで数珠の代用はできますか?
〈回答〉
腕輪念珠とは、厄除けや所願成就のお守りとして手首につける念珠です。近頃はファッションとしてパワーストーンのブレスレットもよく身に着けている方も多くいます。しかし、ブレスレットと数珠とでは全く目的が違い、代用としてはふさわしくありません。葬儀や法事に参列される際は、数珠をご用意されることをお薦めします。
Q3.男性用・女性用の数珠を混同して使えますか?
〈回答〉
数珠には明確に男性用・女性用という区別がありますので、基本的には、混同して使用することはありません。
Q4.価格にも差がありますが、高価なほうが良いですか?
〈回答〉
高価な方が恵みが多いということはありません。安価な物から高価な物まで、数珠の値段には大きな幅がありますが、主に価格の違いは原材料の材質・品質と生産加工の手間です。
一般に天然のものは高価で、それらの中でも品質ランクによって価格に大きな差が生じます。次に、珠の加工の精度によっても価格に差があります。
当店ではその分高価になりますが、お気に入りのものを長くお使いいただけるかと思います。
Q5.木の数珠や石の数珠、素材はどう選ぶ?
〈回答〉
宗派別の本式数珠は、珠の材質の意味に従って決めることが多いようです。
略式においては、気にいったものを選んで構いません。
木の玉は使い込むほどに色が変わり、手に馴染んできます。また石の珠は様々な種類があり、お好みのものをお選びいただけます。
数珠って本当に必要?
数珠は社会人の必須アイテム
数珠を持つ機会は意外と多いものです。お葬式に限らず、法事や春秋のお彼岸、お盆などのお墓参りなど、一年を通して何らかの形で仏事に参加しています。しかも、社会的に重要な立場になり、年齢を重ねるにしたがってその機会は増えてきます。
数珠は社会人の必須アイテムとして、可能なら平素から持ち歩いて頂くと良いでしょう。数珠は持ち主の分身であり、お守りでもあるので、普段から鞄の中に入れておいても何の差し障りもありません。もし仕事関係で突然の不幸があり、お通夜に駆けつけることになっても、数珠さえ用意していれば平服のままでも失礼に当たりません。社会人として自分用の数珠を持つことは、マナーの1つとも言えるでしょう。
数珠は自分専用のものを
特に若い方など葬儀に参列する機会が少ない方は、必要なときに家族の数珠を借りれば良いという方も多いかもしれません。しかし数珠は一人一人の身代わり(お守り)にもなる仏具であり、これを持つことで功徳(くどく)があるとされています。よって貸し借りしたりするものではなく、おひとりおひとりが自分専用の数珠を持つべきと言えるでしょう。
数珠・念珠の素材
代表的な素材として、木製品で出来たものや、天然石で出来た物があります。
パッと見て直感で選んでもよいし、言い伝え等、込められた意味を参考にして頂いてもよいかと思います。
木製品・木の実・香木の素材
星月菩提樹
釈迦様が、その下で悟りを開かれたという菩提樹。
菩提樹は珠数の素材の中でも別格扱いされており、星月菩提樹は1個の丸い窪み(月)と無数の黒い斑点(星)が特徴で「仏界」の宇宙を表しています。手に馴染みやすく使い込むほどに味わい深い色へと変化していきます。
縞黒檀
檀はインドやスリランカなどの南アジアからアフリカに広く分布している唐木で、古代から世界各国で家具や弦楽器などに使用される代表的な銘木です。縞黒檀は、インドなどの南アジア原産で、縞杢と呼ばれる特徴的な縞模様の木目を有しています
特徴としては、漆黒の色合いで緻密かつ重厚かつ堅固であり、細工用の木材として、家具、仏具、仏壇、建具、楽器などに使用されています。
黒檀
黒檀とは、インドやスリランカなど南アジアからアフリカに広く分布している熱帯性常緑高木です。紫檀・鉄刀木・と共に唐木三大銘木とされています。
黒いものほど貴重とされています。
紫檀
紫檀とは古来から銘木として利用されるローズウッドの種類の総称です。
黒檀・鉄刀木・と共に唐木三大銘木とされています。赤身を帯びた木肌で、赤褐色~黒色の縞模様があり、色調はかなり変化に富んでいます。重硬なため、乾燥・加工性にやや難がありますが、美しい仕上がりが得られます。虫や菌に侵されやすく。耐久性は極めて優れており、かすかなバラの芳香がするものが多いです。
栴檀
栴檀(せんだん)とは、別名として楝(おうち)、アミキノと呼ばれる落葉高木です。葉や木材には弱い芳香があります。
「栴檀は双葉より芳し」(白檀は発芽の頃から早くも香気があるように、大成する人事遺物は、幼い時から人並み外れて優れたところがあるたとえ)のことわざで良く知られています
鉄刀木
黒檀、紫檀と並んで唐木三大銘木の一つです重硬感があり大変硬い木で、「鉄の刀のようだ」と言われた事から「鉄刀木」という字が当てられました。鉄刀木は耐久性、保存性に優れ、非常に腐りにくい強い木です。削ると美しい光沢を持ち、表面には黒褐色の面と少し淡い金色を帯びた筋が通ることによる縞模様がみられます。
シャム柿
シャム(タイ国の旧名)という名前ですが、タイならびに周辺の国のものではなく、メキシコ、グァテマラ等中南米生息する希産種です。またカキノキの仲間ではなく、ムラサキ科に属する広葉樹です
特徴として、「バブル模様」と呼ばれる、泡(バブル)のような曲線を描く模様が入っており、硬くて木理は交札しており加工は難しいですが、切削・研磨をすることによって、非常に滑らかで光沢のある仕上面になります。
屋久杉
屋久杉は、屋久島の標高500メートル超える山地に自生する杉の事です。戦国時代の頃より、船材、建築材など様々な形で製品化されてきましたが、2001年に伐採を終了し、現在では切株、倒木などのみ加工が可能になっています。
特に樹齢が長いものには、神の力があるとされ、「屋久杉=厄過ぎ」と言われることから、長寿・厄除・繁栄・招福・開運などのお守りとして大切にされています。
白檀
白檀は爽やかな甘い芳香が特徴で、昔から高貴な香木としてりようされてきました。
熱を加えることをしなくても十分に芳香を放つため、仏像や数珠等の仏具をはじめとして、身近なところで多種多様に使われており、線香の原料としてもしられています。白檀は半寄生植物で、周りに植物がないと生育しないうえに雌雄異株で栽培は大変困難な事ことから、年々入手が難しくなっています。
天然石の素材
虎目石(タイガーアイ)
光の反射によって虎の目のように見えることから虎眼石とよばれています。古代エジプトでも「幸運を招く聖なる石」として崇められていました。 金運や仕事運を高め、願望の達成をサポートしてくれる石として人気の高い石です。「眼」のパワーは洞察力を高め、物事の本質を見抜き、厄災を退け、成功をもたらすといわれています。決断力と行動力をたかめ、自信と実行力をくれることから、特に男性のお守りとしておすすめです。
オニキス
現在では主に黒瑪瑙をさしてオニキスと呼びます。オニキスは悪霊を祓う石として魔除けの護符として使用されてきました。
曇りのない漆黒の美しさの通り、迷いの無い思念を象徴する石です。心身のバランスを保ち、自分自身の中心軸を安定させてくれます。邪念から身を守り、誘惑を振り払う力があるので、目標を達成するサポートしてくれるでしょう。男生・女性とわず、どなたでも身に着けて頂ける安定感のある石です。
瑪瑙
瑪瑙は古くから重宝され、仏教では七宝の一つとされています。色も豊富で加工に適しており、世界中で美術品や彫物に使用されています。
二元の結びつきを強め、心身のバランスを整える効果があると言われています
家族関係を良くし、心の豊かさや、感謝をはぐくむといわれ、子宝、安産、健康、長寿のお守りとして用いられています。また、瑪瑙は情熱と行動力を呼び覚まし、勇気をくれるといわれ、恋に勝利したいときや、元気が欲しい時に良いでしょう。
ヘマタイト
ヘマタイトとは赤鉄鋼と呼ばれる酸化鉱物の一種です。装飾品として加工される時には、ときには、ブラックダイヤモンドとも呼ばれます。粉末化したものは、【ベンガラ】等、赤色の顔料としても用いられています。
粉末化した時の色から、古くから血液に対して良い効果を持つと信じられてきており、線上に赴く際のまじないにも用いられていたことから、勝負のお守り、自信や勇気をくれる石とされてきました。
本水晶
水晶は古くから世界各地で、魔法の石、神聖の石として大切にされてきました。水晶と呼ばれる石には「硬玉(ジェダイト)」と「軟玉(ネフライト)」があり、本推奨は「硬玉」の事を差し「軟玉」より希少性が高く高価です。
水晶は東洋では「あらゆる成功と繁栄の石」とされてきた石で、大事な場面での勝負運をサポートしてくれるでしょう。また、健康や長寿のお守りとされているため、大切な人への贈り物などにも最適でしょう。
紫水晶
一般的にアメジストとよばれ、紫色の水晶を紫水晶と言います。世界中に産地があり日本でも産出されます。古くから紫水晶は高価な石として宗教儀式などに用いられ様々な伝説や言い伝えがあります。
ヨーロッパでは「素敵な恋を招く石」ともされ、愛の守護石として恋愛成就のお守りとしてされています。
天然水晶
水晶の中でも天然水晶は、自然にできた一切の手を加えていない、水晶の原石を研磨したもので、純粋な本物(天然)のものは天然水晶と表示されているものだけです。
パワーストーンの中でも特に万能的な存在で、心身の活性化や潜在能力の開花。
水晶で出来た珠数の功徳として「千億倍の福」があると言われています。
琥珀
琥珀は木の樹脂が地中に埋没し、長い年月により固化した宝石です。旧石器時代から装飾品として利用され、漢方医薬でも用いられることもあったといいます
琥珀がもともと木からできている事から木々が空気を循環させるように、マイナスエネルギーを抜き取り、プラスのエネルギーを循環させてくれるといいます。緊張を解きほぐしリラックスさせ、最大の力を発揮しやすくしてくれるため、受験や、勝負のお守りとして、また出産時等にもお守りとしてもお奨めです。
珊瑚
珊瑚は仏教でも七宝の一つで、不老長寿のお守りとして、珍重されてきました。宝石と言っても鉱物ではなく、動物に分類されます。
珊瑚は生命力を高めるといわれ、魔除けの護符として用いられてきました。